アニメ作りのノウハウの継承について、ベテランからは「見て盗め」先輩からは口伝などが多かったです。今もそういう文化が深く根付いています。
基本的には仕事をやりつつ覚えるのですが、近年はその学べる場が失われて、ネットや本から知識や情報を仕入れている方は少なくないでしょう。
そのせいで、本当にそれでいいのか、そのやり方が正しいのかが分からず、なんとなくで仕事をしていて、問題が起きていない何も言われていないけど、これで大丈夫だろうかなどと思って作業している方も多いのではないでしょうか。
そんな中でも、最近のデジタル作画の普及で自宅リモート作業や海外のアニメーターたちはとく不安が多いのではないかと思います。
そういったアニメーターたち、とにかく自分から学びにいかないと自分を上げられないし、現場に迷惑をかけてしまうことに繋がりかねません。
現代は情報や技術に関してはインターネットや書籍などがたくさんあります。著名なアニメーターたちの原画集やラクガキ集、作画教本などが手に入りやすい時代です。
また、背景美術や撮影、制作進行、プロデューサーについての本まで出ています。それぞれ自分の知りたい分野の本を読めば、ノウハウと技術についての情報や知識が入手できます。
本のほかに、本ブログのようなウェブサイトも数多く存在します。
しかし、数多ある媒体があるだけに、どれを読めばいいか、当然迷うと思います。限られた時間中で、なるべく質の良い情報を仕入れたいと思うのも当然でしょう。
それで今回はアニメを作る上で、個人的に役にたつものを紹介していきたいと思いますので、よろしくお願いいたします!
アニメーター関係
まずは画面のレイアウト、キャラの動きなど、アニメのバックボーンとなるところを描くアニメーターに関する情報です。
アニメーターといえば、絵が描ける。どんな絵でも描けるといっても過言ではない。
それを支えるのは言うまでもない、「画力」です。画力をつけるにはまずデッサンとクロッキーからやることをお勧めします。
もちろん、アニメを作っているほかのスタッフも絵を描けたに越したことはないと思いますので、是非一読を。
このブログの最初期に書いた記事ですが、基礎の重要さが分かるかと思います。
最初から好きなキャラを模写したくなるのはわかりますが、画力を上げたいのであれば、そこを一旦我慢して、まずは将来を見据えて基礎画力を上げるべきです。
基礎画力
■デッサン教室
写真ではなく、実際にあるものを描くとのが一番です。観察する習慣をつける最強な練習方法。
これに関しては各自の通える範囲のところでやっている教室を探すとよいでしょう。
■人体クロッキー教室
人体構造を勉強するのに一番効果的です。とくにヌードクロッキーでは普段は見られない筋肉などの細かい部分を観察できる貴重な場です。
ヌードのモデルがポーズしてくれるところを探しましょう。
■スケッチ
通勤や通学中、お茶をしているカフェや待ち時間の合間などの短い時間を使ってサッサッと周りの人物や物、風景のスケッチを描くことは、スピードが重要なアニメーターに良い練習になります。
スケッチといえばこの方です。
書籍
実際に教室などに通えない場合は近くにあるものを描くことでもある程度効果はあるので、デッサンやクロッキーのやり方やポイントなどを学ぶには本が次に有効的でしょう。

注意点として、アニメーターは基本的に原画や原図といった線画がメインなので、一番シンプルな鉛筆かペンといった画材を用いた描き方からスタートするとよいと思います。
いきなり液タブなどで特殊なブラシを使わないことが大事です。
オンライン講座
本だけでは実際にどんな手順で描いているのかが分かりにくいという方は、動画形式で受けられるオンデマンド講座もお勧めです。
アニメ作画関係
上記の基礎画力が身に付いたら、色んな絵を描きたいと思います。アニメーターならまずはレイアウトや原画、タイムシートを見て覚えるとよいかと。
今はいろんな作品の設定集や原画集が出ていますが、アニメーターとして見ておいたほうが良いと思われるのをいくつかピックアップしました。
自分のレベルに合わせて学んでいくとよいと思います。
基本向け
アニメつくりのイロハを覚えるのに適した一冊
公式NAFCAより公開されている動画に関する細かいノウハウが学べます。良い原画を描くには動画のことを知ることから
海外のアニメーションについての基本的なことが学べるバイブル的な本です
60時間を超える大ボリュームですが、オンライン講座で各セクションのことが学べます
実戦向け
クリスタのデジタル作画

作画の応用
作画参考
実際のアニメで使われていた素材がいっぱい見られる資料の宝庫。

エフェクト
作画はキャラと小物だけではなく、自然な水の流れや爆発、魔法などの激しいエフェクトも描くことがあります
たくさんの参考を見るのはとても大事ですが、ただ見て満足しないように、それぞれの線が何を表しているのか、どういう形/フォルムをしているのかを研究して、実際に描いて練習しないと身に付きません。
・どんな絵が必要な原画
・緩急の付け方
・詰め指示や撮影支持の書き方
・絵コンテと実際のレイアウトの違い
・修正の意図 など

必ず描いて終わるようにしましょう。
約束ですよっ!
演出・コンテ関係
実は演出について参考になるものはまだ少ないです。というのも、演出はある意味その人のスタイル、好みによるところが大きいからです。
正解というものが存在するわけでもなく、それぞれのやりたいこと伝えたいことが違うので、これだ!と断言しにくいです。
実際には色んなものを見て、どういうところがすごいのか、自分が好きなのかなどを言語化できるようにするとよいのかなと考えています。
なぜなら、演出は人にものを伝えるのが一番重要な仕事なので、言葉にすることでより周りとの意思疎通ができるようになります。
まずは自分が何を作りたいのかを見つけることから始めると良いでしょう。
演出というのは練習ができるような役職ではないので、演出助手から始めることをお勧めします。
いきなり何の知識もなく始められるほど演出は甘くないのです。

実体験ですが、色背打ちで何をやるのかも分からずに参加する演出にあたったことがあります。
それじゃ準備ができないので、演出プランがふわふわしていて、みんなが困ってしまいます。
ベテランの演出が何をやっているのか、打合せをどのように運んでいるのか、一通りついて回って覚えるだけでもだいぶ解像度が上がると思います。
演出
【PR】まずは演出とはどういうものなのか、入門的な書物として読んでいただければ嬉しいです。自分のやりたいことは何なのか、それを探すヒントになるかもしれません。

実際に某人気アニメの監督さんに
”素人でも分かりやすく最初の方は解説とか交えて書き進められれて読みやすかったですが、矢張りコレは少し演出を齧った人とかに読ませたい本ですね。”
とフィードバックされました。
ベテラン監督・演出家のアニメ現場の実践的なアレコレが詰まっています
アニメだけではなく、映像を作る者なら一度は読んでおきたいバイブル
参加できるものは限定されますが、大ベテランたちより直々指導していただける演出育成塾です
絵コンテ
絵コンテを描くのに必要な基本的なフォーマットに関してはすでに下記の記事に書いていますので、詳しくはそちらをご一読ください
実際に参考にした本はこちら。カメラの位置の決め方が分かれば、絵コンテは意外とすぐに描けると思います
【PR】個人的にお勧めするのはもちろんこちらのオンライン講座です(笑)
フォーマットはもちろん、絵コンテにおいて何が重要か、その優先順位などについて細かく紹介する講座となっています。おまけとして「映像の文法」にかかわる要素をまとめたPDFもあるので、迷ったときに参考にできるかと思いますので、割引があるときにでもどうぞ
ほかにはこちらの書籍も面白そうなので紹介しておきます
あとは巨匠のコンテを分析するのがおすすめです。最近の新しい演出も大事ですが、まずは基本を押さえることが重要です。テクニカルなところよりも、物語を伝えるためにはどのようが画角を撮るのか、注目すると良いでしょう
撮影関係
アニメ関係者なら一度は聞いたことがある「撮ま!」。アニメの撮影の基礎知識が紹介されています.
撮影だけでなく、おそらくアニメーターと演出も大変お世話になっているはずです
正直あまり参考になるかは自信がありませんが、最低でもアフターエフェクト(AE)の使い方を覚えないと何も始まらないので、すぐに使える素材が用意されているのはありがたいです。
問題はAEをどうやって使える環境を見つけるかです
今後紹介できるものがあるので、また改めて更新していきますので、お待ちくださいm(_ _)m
制作関係
制作は未経験でも割と問題ない職業です。専門的な技術や知識はそこまで必要がないですが、スケジュール管理能力や人間性などが重要視されていると思います。
当然こちらに関しては経験がないので、大きなことは言えませんが、経験上話しやすい人の方が仕事をやってて楽しいと思います。
制作のキャリアパスは大きくプロデューサーか監督・演出に分かれます。

中にはアニメーターに転身したという人もいますが…( ´∀` )
演出方面であれば、前述したような感じで動けば問題ないと思います。
プロデューサー志望なら、これらを読んでおくといいでしょう
まとめ
色んなリンクを貼って見づらかったかもしれませんが、やりたい仕事に何が必要かを確認しつつ、重要な部分を効率よく学んでいけるように、参考になっていたら幸いです。
とくにアニメーターと演出は派手な映像に憧れてそちらに行ってしまいがちです。最初のきっかけとしてはいいと思いますが、しっかりとキャリアを伸ばしていきたいのであれば、ちゃんと基礎から固めていった方が長期的に圧倒的に有利になると思います。
今Colosoと協力して、アニメ業界に役立つようなコンテンツを増やしていっているので、公開できる時期にまた少しずつ更新していきいますので、宜しくお願いいたします。
ありがとうございました!












